腰の麻酔薬が効いていても酷い苦痛がある。八つ当たりとして職員の私語を憎む。「回診」があるとのことで、時刻が分からないまま指定の位置で待機した。移動も待機も苦しい。乾いた唾液が気持ち悪い。目ヤニも洗い流したい。 回診では自覚症状を尋ねられたり…

手術着に着替えた。手術用の点滴チューブを整えた。手術室の構造に興味を抱きつつ手術台に乗った。さあ甲膜外麻酔だといったところで記憶がとんだ。苦痛の中で目覚めた。手術は予定通り完了し、午後である。チューブが4つに増えていた。床擦れ防止のため動く…

医師と家族を交えて打ち合わせた。これまでの検査結果が示され、症状の呼称を確かめた。手術内容と術後の処置内容の説明を受け、必要な書面を整えた。これまで絶食していたが、下剤を処方された。透明の液とカスが排出されていった。家族とは物品を受け渡し…

MRIに入った。吹奏楽の演奏のように、動作音が大変大きかった。金属、装飾品、化粧品についての警告が貼り巡らせてあった。検査時間は短くなかった。麻酔科医師と打ち合わせた。背から甲膜外麻酔をかけ、施術部の痛み止めとする。口と血管から眠らせるために…